合成香料とは？
合成香料は、天然香料を分析して香り成分だけを特定して人工的につくったもので、香りの成分そのものなので少量でも天然香料と同じような香りをしっかりとつけることができます。
その香りの種類は3000以上あるとされており、自然界にはないものや個性的な香りも作り出すことができます。
また、石油系原料を人工的に合成して作られた合成香料も存在します。
化粧品に香りをつけるために配合される成分はすべて香料と呼びますが、化粧品に使われる香料は「フレグランス」、食品の香りづけで使われる香料は「フレーバー（食品添加物）」と呼びます。
また、フレグランスオイルはアロマテラピーでは使われませんが、化粧品の世界では一般的。品質が安定していることと安全性が確認された成分として使われています。
中でも香水の香りとして人気の高いムスクや鯨の結石からとれる龍涎香（アンバーグリスク）は、合成香料として古くから研究され続けており、さまざまな種類のムスクが開発されています。
合成香料には種類がある？例えばどんな香り？
単離香料
自然の香りに近づけるために天然香料が持つ芳香成分を化学処理によって取り出したものです。
香り：ゲラニオール(ゼラニウム油)、シトロネロール(シトロネラ油)，l‐メントール(ハッカ油)など
半合成香料
天然の植物からある特定の成分のみを取り出したものです。原材料に「合成香料」と記載があった場合は、バラやオレンジと同じ香り成分を含む植物から特定の成分を取り出し、バラやオレンジに似た香りを作りだしている可能性があります。
香り：「ローズ」「オレンジ」「レモン」など
合成香料
同じ香りを安定的に供給できることに加え、天然香料よりも香りの持続性が長く様々な合成香料があります、
香水や部屋・トイレの芳香剤などによく使用されており、イメージに近い香りを再現することが可能な香料です。
香り：バニラの香りがする「バニリン」、や桜餅の香りがする「クマリン」、ハッカの香りがする「メントール」、ローズの香りに近い「シトロネロールやゲラニオール」など
合成香料はより手頃な価格、効率的な方法で自然の香りを再現したり、独特の香りを再現するために使用されています。
天然香料か合成香料か見極める方法は？
心身の不調を整えたいときやリラックスをしたいとき、アロマテラピーに使用する精油は「精油」「エッセンシャルオイル」と記載された100％植物から抽出された天然香料を使用するのがおすすめです！
原材料に「ポプリ」「アロマオイル」などと記載がされていた場合でも、天然香料ではなく合成香料の可能性があるので注意が必要です。
植物から抽出した天然精油はそれなりの価格になるため、100円ショップなどで販売されているアロマオイルは、合成香料の可能性が高いと考えられます。
このように天然香料は香り以外にさまざまな魅力がありますが、合成香料が悪い！というわけではありません。好きな香りを手軽に楽しみたいときや、長く香りを堪能したいときには合成香料も適しています。
シーンや目的に合わせて合成香料と天然香料を使い分け、香りで日々に彩を加えてみるのもいいですね！
合成香料のメリットとデメリット
デメリット
●個人差により人工的な香り（奥行や広がりがないなど）と感じる場合も
●合成化学物質が含まれている可能性
●化学物質のためとりすぎると様々なリスクの可能性
●肌に合わないリスクはゼロではない
メリット
●季節や環境に左右されず安定性がある
●自然界に存在しない成分で魅力的な香りを作れる
●刺激成分やアレルギーの原因になる成分をあらかじめ排除できる
香料は、成分組成が開示されていないため、ラベルの「香料」という記載から、安全性の問題に関する合成化学物質が含まれている可能性が懸念されることがあります。
国際フレグランス協会は、人体への安全性リスクを最小化するために、香料成分の推奨濃度上限を設定しています。
さらに、欧州では、製品にアレルギー性の高い26個の物質のいずれかが含まれている場合、ラベルに表示することを義務付けております。
一般的に化粧品においては、推奨用量の範囲であれば合成香料が原因で生じるアレルギー反応はほとんどありません。
合成香料の一番のメリットは、季節や環境に左右されず安定性があることで、常に同じ香りを作り出せることです。
また、天然精油に含まれる刺激成分やアレルギーの原因になる成分をあらかじめ排除することもできるので、安心して配合できるのもメリットの一つです。
他にも、単一の成分となるため不純物が少ないといったメリットもありますが、天然香料の持つ深い香りは出にくくなるため、化学物質のためとりすぎると様々なリスクの可能性があるといったデメリットもあります。
合成、天然にかかわらず、肌に合わないリスクはゼロではありません。
香るということは低分子成分であり、肌に吸収されやすく皮膚トラブルを招くリスクが出てくる可能性にも繋がりかねないため、特に敏感肌の方は自分の肌に合うか合わないかをしっかりと見極め、自分の好きな香りを楽しんでいきましょう！
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